2012年5月8日火曜日

メンタルヘルス事情、あの国は? - うつ病ドリル


メンタルヘルス事情、あの国は?

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もはや世界の動きとは無縁でいられない、私たちの生活。今回はアメリカ・イギリス・中国のメンタルヘルス関連ニュースをとりあげます。

まずはアメリカ。

心の休暇を取りたくなる最大の原因は「家族・人間関係」

1036人にメンタルヘルス休暇を取る原因となる可能性が最も高い事柄を尋ねたところ、以下のような結果になった。
 家族・人間関係の問題………………30%
 仕事のストレス………………………20%
 金銭や訴訟など個人的な問題………15%
 体力・健康の減退……………………12%
 飽き、気力の低下…………………… 5%
 メンタルヘルス休暇は取らない……18%

「メンタルヘルス休暇」という制度があることにも驚きますが、家族がストレスの原因というのもちょっとびっくりします。家族関係も「個人対個人の人間関係」ととらえているからなのかもしれませんね。

ただし、上の結果は2008年2〜3月の調査のものです。
10月にはこんなニュースが出てきました。
経済をストレスの要因とするアメリカ人が増えている


胸郭の右側の下の痛み

これの元となるニュース(英語)はこちら。
これによると、2008年9月の調査で、アメリカ人のストレスの原因上位は以下のようになっています。
 金銭問題…………81%
 経済問題…………80%
 仕事………………67%
 家族の健康問題…67%

経済問題にストレスを感じるという人は、2007年4月の66%から大幅に上昇。
また、ストレスによる身体的・精神的な症状も増加しています。具体的には以下のようになっています。(カッコ内は2007年の数字)
 疲労感…………………53%(51%)
 いらいら、怒り………60%(50%)
 夜中に目が覚める……52%(48%)

そして国民の48%が、ストレス解消のために過食に走ったり不健康な食べ物を摂取したりしており、18%が飲酒、16%が喫煙� ��走るとのことです。

ストレスの増大を裏付けるように、アメリカでの自殺率が上昇傾向を示しているというニュースもあります。なお、アメリカで自殺は11番目に多い死因となっているとのことです。


イギリスからは、まず英国人男性はうつになりやすいというニュース。

英国、スペイン、ポルトガル、スロベニア、エストニア、オランダで一般開業医のデータを採集した結果、うつ病やパニック障害など、精神障害になる割合がもっとも高いのは英国人男性であるという結果が出た。

上記のような結果になった理由を、ニュースではこう述べています。
「英国人男性は感情を表に出したがらない」
「男性は悩みを打ち明けたり、感情を表現したりすることが女性よりも苦手で、昔から感情を分かち合うことも奨励されていない」
「英国はヨーロッパの中でも労働時間が長く、ストレスの多い職場で働くことを強いられている」

さらに「精神疾患による強制入院の数はイングランドで増え続けている」というニュースもあり、英国のストレスは増大、深刻化し続けているようです。


胸の痛みmuscleskeletal


最後に中国。
中国のうつ病患者は2600万人以上、うち300万人が自殺のリスク
これは2007年4月とちょっと古いニュースですが、中国の膨大な人口を考えると最新の数字と言えそうです。
これによると、中国でうつ病の罹患率は2.4%。
男性11〜13%、女性15〜21%と言われる日本に比べると低いように見えますが、このニュースでは「中国ではうつ病対策が遅れており、なかなか正しい診断を受けられない。正しい診断を受けるまでに、平均して5カ所の病院を回り、5年の歳月がかかる」という現状が述べられています。
「うつ病」と診断されていないうつ病患者が多く潜んでいると言えそうです。

2008年9月のニュースでは、「毎年25万人が自殺、半数がうつ病」とあり、これは比率としては日本よりやや少ないことになります。
なお、自殺未遂者は200万人にのぼるとのことです。

中国ならではのニュースと言いますか、「親の期待が重すぎ!? 児童の2割にうつ症状」というものがありました。
これによると、
 緊張を「常に」あるいは「時々」感じている児童……79.5%
 苛立ちを感じている児童…………………………………69.8%

とあり、児童の精神状態が思わしくないことがわかります。
これについて、「親が一人っ子に過度の期待を寄せていることが原因」と分析されています。

中国で「現代病だと思うのは?」という調査を行ったところ、7割が「うつ病」と答えたというニュースもありました。
経済の急激な乱高下で、これからメンタルヘルス対策がいっそう重要になってくるかもしれません。


(本郷玖美)

( → この記事を引用・転載するには?)

 

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  | 2009年01月19日 15:28  | トラックバック歓迎 (0)  |

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