シリーズ被爆66年ヒロシマです
原爆が投下された世界でただ一つの国の原発事故の在りように
厳しい目を向ける医師がいます
医師は25年前のチェルノブイリ原発事故後
現地で医療活動をしています
そこで得た教訓とは
武市クリニック(広島南区)
くりっと見えるでしょ?わかる?1センチぐらいのね
1,5僂海譴出来物でもう、それだけですから
武市宣雄医師(甲状腺専門医67歳)です
外科医として被ばく者のケロイド治療にあたった父親の影響で
医学の道に進み、甲状腺の専門医になりました
武市宣雄:
被ばく者を治療するのは当然私たち医師の運命であり使命でありますから
その中で甲状腺はみなさんも知っている放射線の影響の第一歩ですよね
甲状腺はのどの位置にある蝶が羽を広げたような形の器官です
成長に必要なホルモンを生み出す働きがありますが
放射性物質の影響を受けやすく
広島、長崎の被爆者にも癌などの疾患が多発しました
その武市医師に転機が訪れます
1986年に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原発事故です
その後3年4年と経つにつれ、
子どもには起こらないとされていた甲状腺がんが増えているという噂を聞くようになり
現地入りを決意しました
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武市宣雄氏:
「チェルノブイリで甲状腺になんかいろいろ起こっているの知ってますか?」
「はい、知ってます」
「来週でもさ来週でも行きますか?」
「いきます」
当然ですよね。それでとんとん拍子で・・・
武市医師らの医療救援は1991年から始まる
チェルノブイリの被害は飲食や呼吸を通じて放射性物質を体内にとりこむ
内部被ばくが原因です
事故で放出された放射性ヨウ素を含んだ農作物や牛乳を口にした子ども達に
甲状腺がんが多発しました
武市医師は被ばく治療の知識がない現地で患者たちに接しました
そこで印象的だったのが事実を伝えた時の反応でした
武市宣雄氏:
今まで行政、医師をあまり信頼していなかったものが
あっ、固いです。腫瘍があります。それはこういうものですよ。
患者さんにパッパッと本当のことが言えると患者さんも親も安心しました
事故から25年後
震災で福島第一原発が津波の影響を受け
制御不能に陥りました
チェルノブイリと同じようにヨウ素など多量の放射性物質が
まき散らされたとみられています
武市宣雄氏:
ありえない、と。
私も安全神話に浸っている人間ですから・・・
事故後の対応は原爆で放射線被害を体験した国とは思えないものでした
枝野:事故発生から一年の間に積算線量が20ミリシーベルトに達する恐れがあるため
計画的避難区域といたしました
飯館村住民説明会:
飯館村はいまだかつてない大変な状況に・・・
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福島県の飯館村などで住民の避難を政府が決めたのは
事故から一か月以上も後の事でした
さらに放射線セシウムに汚染された牛肉が流通する事態も起きました
武市宣雄氏:
何故最初の時に
本当にあそこで建屋が壊れて放射性ヨウ素が漏れて何が起こっていると言う事が
すぐに私達の耳に入らなかったのか
疑問ではあると。
武市宣雄氏(広島中区 先月):
この間の事件が起きてセシウムに汚染された葉菜類や稲わらを食べた
乳牛肉牛の診つくと牛肉の摂取に気を付ける事
特に牛乳は濃縮されているので注意したい
市民団体の講演会で講演する武市医師
そこには共に放射線被害の実態を調べてきた
広島大学 原爆放射線医科学研究所の星正治教授もいて
政府の姿勢を強く批判しました
星正治教授:
原子炉データは全部出してる。アメリカには
で、日本人には秘密、専門家にも秘密
これなんだ?ここが一番問題でね
そういう中途半端な秘密にするから問題
彼ら(政府)が問題
人為的問題です。はっきり言って。
人災です。
武市医師は放射線の事実の公表が遅れる背景として
専門家の中に被害を過小評価しようとする動きがあると指摘します
20年前初めてのチェルノブイリ支援から帰国して報告した時(医療支援帰国後の記者会見。1991)
その事に気付いたと言います
武市宣雄氏:
偉い先生方とかいろんな人が、「大丈夫、大丈夫」と表に出したい気持ちがありますよね
「放射線の影響はあまり強くありませんよ」と言いたい何かがあるんだと思うんです
発熱水疱を取り除くためにどのように
武市医師は原子力の存在が関わっていると考えています
武市宣雄氏:
原発が怖い怖いと言っても、いま国内で働いている訳ですから原発が
全部壊せという運動にまで行くと大変なことが起こるでしょうし
日本全体がパニックになると大変でしょうし
そうやって全体で考えると、そういう人達は「まぁまぁまぁ・・」と
落ち着いてという考え方は分からない訳でもないのです
その後も武市医師はチェルノブイリで活動を続け
さらに、450回以上核実験が行われた
旧ソ連のセミバラチンスク(旧ソ連カザフスタン。1999)支援にも乗り出しました
放射線がもたらした事実を明らかにしたい
ただそれだけだったと語ります
武市宣雄氏:
現に甲状腺がんの子どもがおられるし
組織学的にも変な事が起こってますよと
「やっぱり放射線の影響が考えられますので気を付けましょうね」というために報告したかったのに
「今の5年10年は起こらないからそんなに心配させなさんな。心配しなさんな。」
と、言う事になると私も困るので
一生懸命その時向こうの現地の先生方と、自分の事の報告も入れた
横文字(英語)の本を作りました
英語の本の執筆から10年
武市医師は当時から訴えてきたことを広く知ってもらうため
近く日本語に訳した本を出版する予定です
その準備中に起きた福島の原発事故については
新たに書き下ろしました
武市宣雄氏:
ぼくは決して怖い怖いと言っている訳ではない
甲状腺がんが出来たとしても
「大丈夫ですよ。早く検診して、早くちゃんとして手を打ちましょうね、」という事を言ってきたのですからね
原爆を経験した国だからこそ放射線の十分な安全対策を取って欲しいと訴える武市医師
チェルノブイリの経験をもとに住民の不安解消に力は惜しまない覚悟です
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武市宣雄医師が出演されている番組です↓
日本の20年後をこの番組の中で考えるーチェルノブイリで急増する大人のがんー(内容書き出し)
旧ソ連のセミバラチンスク(旧ソ連カザフスタン)の取材の番組です↓
放射能はやっぱり怖いし、人間が使用するものではないと思う
テーマ : 「原発」は本当に必要なのか
ジャンル : 政治・経済
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